資料詳細

概要

アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ
ロレンス・ダレル著 高松雄一訳
河出書房新社
出版年月日
2007/03
ISBN
9784309623016

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要旨・目次

要旨
このエーゲ海の孤島に、ぼくはぼくたちの心を引き裂いたあの都会から逃れてきた。ぼくをメリッサに会わせ、そしてジュスティーヌに会わせたあの都会―ぼくがメリッサを見出したとき、彼女はアレクサンドリアの淋しい海岸に、性の翼を破られて、溺れかかった鳥のように打ち上げられていた。彼女の明るいやさしい眼差しはぼくを幸せにした。それなのに、やがて出会ったジュスティーヌの仄暗くかげる凝視に、ぼくは抗うことができなかった。メリッサとジュスティーヌの夫を不幸にすることがわかっていても。ジュスティーヌがある日こう言ったのを思い出す。「わたしたちはお互いを斧の代りに使って、本当に愛している人たちを切り倒してしまうんだわ」しかし、ぼくはいま、あの埃にまみれた夏の午後から遠く離れたいまとなって、やっと理解した。裁きを受けるべきはぼくたちではない、あの都会なのだと―。
著者紹介
ダレル,ロレンス
1912〜1990。イギリス系植民者の息子としてインドに生まれる。11歳のとき、父の意向でイギリス本国に渡り、カンタベリーの寄宿学校に入学するが、学校の教育が性に合わず退学。個人教授を受けながらケンブリッジ大学の入学試験を試みて失敗する。その後、不動産屋で働いたりナイトクラブでピアノを弾いたりするが定職にはつかない。1935年23歳で、家族とともにギリシア領コルフ島に移住。数年間この島で暮らしてから外交官生活に入り、アテネ、カイロ、アレクサンドリア、ロードス島、コルドバ(アルゼンチン)、ベオグラードなどに滞在する。1938年、小説『黒い本』をパリにて発表。T・S・エリオットやヘンリー・ミラーに絶讃されて作家としての地位を確立する。1953年、キプロス島に住まいを移し、『ジュスティーヌ』の執筆を開始、1957年にはこの島のルポルタージュ『にがいレモン』でダフ・クーパー賞を受賞する。同年、南フランスに移住。ここを永住の地として創作活動に専念し、傑作『アレクサンドリア四重奏』全4巻をまとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
高松 雄一
1929年、北海道室蘭市に生まれる。東京大学文学部卒業。イギリス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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詳細

所蔵区分
10 所蔵中
和洋区分
和書
登録番号 129537
書名,巻次,シリーズ名 アレクサンドリア四重奏 1 ジュスティーヌ
著者名 ロレンス・ダレル著 高松雄一訳
ISBN 9784309623016
注記 「ジュスティーヌ」(1976年刊)の改題改訳
出 版 地 東京
出 版 者 河出書房新社
出版年月日 2007/03
ペ ー ジ 339p
サ イ ズ 20cm
分類記号
933.7
著者記号 D98
副本記号 1
保管場所
大学図書館
配架場所
地下/一般図書架
内容細目1 OR:Justine