要旨
無知と偏見、否認と誤解に晒されてきた“男性の性暴力被害”。38人の男性被害者の症例をもとに、その心の傷と治療を追究した、初の専門書。
目次
- 第1章 少年への性的裏切り
- 第2章 性的虐待を性的通過儀礼として捉えること
- 第3章 男性性をめぐる苦悩
- 第4章 同性による虐待
- 第5章 虐待の家族的・文化的背景
- 第6章 慢性的な境界の侵害がもたらす影響
- 第7章 解離と多重自己状態
- 第8章 親密な関係
- 第9章 患者/治療者の二者関係
- 第10章 ジェンダーと治療関係―スー・A.シャピロと共に
- 第11章 グループ治療
著者紹介
- ガートナー,リチャード・B.
- 家族療法家、対人関係論的精神分析家。ウィリアム・アランソン・ホワイト研究所(ニューヨーク市)を修了し、現在、同研究所の心理的トラウマ研究センター長であると共に、同センター性的虐待プログラムの創設者かつ主任でもある。性的児童虐待を受けた男性の治療に関して、多数の著述と講演を行っており、また、ホワイト研究所の心理療法スーパーバイザーおよび教育スタッフ、精神分析マンハッタン研究所の虐待・近親姦センターの相談役およびスーパーバイザーも務めている。雑誌『現代精神分析(Contemporary Psychoanalysis)』と『アメリカ精神分析雑誌(American Journal of Psychoanalysis)』の編集委員、男性性被害全米組織(NOMSV)の理事を務め、マンハッタンとブルックリンで個人開業をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
- 宮地 尚子
- 一橋大学大学院社会学研究科助教授。精神科医師・医学博士。1986年、京都府立医科大学卒業。93年、同大学院修了。89〜92年、ハーバード大学医学部および法学部に客員研究員として留学。93年より近畿大学医学部衛生学教室勤務を経て、2001年より現職。専門は、文化精神医学・医療人類学・ジェンダーとセクシュアリティ。雑誌『心の臨床アラカルト』に「トラウマの医療人類学」を連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
- 井筒 節
- 国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部研究員。1998年、国際基督教大学(ICU)教養学部人文科学科卒業。2004年、東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野にて保健学博士を取得。東京学芸大学講師、国連大学UNU/JGCディレクター補佐などを経て、国立精神・神経センター精神保健研究所司法精神医学研究部研究員。精神保健福祉士。臨床心理士。専門は、自然・人為災害や人身売買後の精神保健、発展途上国の精神保健(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
- 岩崎 直子
- 2003年、大阪大学大学院博士後期課程修了。博士(人間科学)。精神保健福祉士、臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
- 堤 敦朗
- 国際連合大学(UNU)学長室プロジェクト・アシスタント。1998年、国際基督教大学(ICU)教養学部教育学科卒業。2004年、東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学分野にて保健学博士を取得。メルボルン大学・セントビンセント病院POSTプログラム修了。長崎県・市原爆関連健康調査アドバイザーなどを経て、国連大学学長室プロジェクト・アシスタント。専門は、自然・人為災害等の緊急時・後の公衆衛生、スティグマと健康(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
- 村瀬 健介
- 東京大学大学院法学政治学研究科在学。1999年、国際基督教大学(ICU)教養学部国際関係学科卒業。2001年、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程終了(法学修士)。専門は、国際法(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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